2015年4月2日木曜日

草に見えても動物です

ROVの習熟訓練で、ひょうたん島の南側に見つけたコケムシ草原。
そこで初めて採集したコケムシを、さっそく研究室に持ち帰って観察してみました。

ちなみに、“草”原なんて言ってますが、コケムシは草じゃなくて動物です。
触手冠を広げて水中の微生物を食べる、正真正銘の動物 です。
それでは、そんなコケムシの健気な姿をご覧ください(≧-≦)

まずは、もさもさしていたコケムシ。

これとか・・・

これとか。

顕微鏡でみると・・・
触手冠を出していました!

石灰質の部屋から次々と触手冠が出てきます。
にょきにょき・・・
詳細な観察はこれからですが、おそらくフトトクサコケムシと思われます。
枝が節状につながっているので、この名前が付けられています。

もうちょい拡大。
並んだ触手冠が美しいですね~。
なかなか臆病で、少し揺らすとすぐに触手冠を引っ込めてしまうのですが、
そこがまた可愛いです(´ー`)

さて、今度はぷにょぷにょしていたコケムシです。

採集した群体がコレ↓
ぱっと見た目はコケムシというよりはカイメンっぽいですが、
顕微鏡で観察すると・・・
触手冠がいっぱい!

しかも・・・
なんか、すんごく長~く伸びています!
まるでラッパのようです。

こちらは炭酸カルシウムの殻をつくらない櫛口目の仲間で、
従来、ユビヤワコケムシと呼ばれていた種類です。
群体のかたちから「ユビ(指)~」という和名が付けられています。
しかし、本当にその種類なのか・・・
こちらも詳細に観察する必要がありますね。

群体を表面からみると・・・
触手冠のお花畑!

いや~本当に美しいです!!