2016年10月21日金曜日

柏キャンパス一般公開2016

今日と明日、東京大学柏キャンパスで一般公開が開催されています。
大気海洋研究所のタッチプールの横では、
今年もコケムシに関する展示を行っています!
いよいよ例年の使いまわしが多くなってきたので、
新たに、電顕観察中の大槌湾のコケムシ標本を、写真と併せて並べてみました。

あと、先月末に採集してきたコモチカエデコケムシの群体も生体展示中です!
実験で成長開始したばかりの芽体たちも展示しています~♪

2016年10月19日水曜日

とにかくコケムシを採るために・・・

ROVの採集装置の改造を試みました。
大きな起立性のコケムシ群体をまるごと採るために・・・!

ホームセンターで材料をそろえて工作開始!

ロボ的な何かが組み上がりました。

完成形がこちら。
ソーラーパネル広げた探査機みたい。


そして、ROVに装着した状態がこれ。
う~ん・・・ちょっとわかりづらいですが、
採集装置が黒いフレームに取り付けられています。
プランクトンネットとネット保護用シートが目立ってますね・・・

ビークルとフレームの間にコケムシを入れて、
全速後進で根元から折ったコケムシがネットに入るという算段です。

キャニスター用カメラの映像を見ながらフレームでコケムシを包囲し、
自作の採集装置で根元から折る計画です!



しかし・・・

大きな誤算がありました。。


水中に入ったとたん、キャニスター用カメラに採集装置が映らなくなりました!Σ( ̄□ ̄;
フレームも一部しか映らず、もはや勘でコケムシを包囲するしかない始末・・・


その原因は、「屈折率」。
水温にもよりますが、海水の屈折率がおよそ1.34とすると、
水中では陸上の1.34倍に拡大された映像が見えるわけですね。

えぇ・・・たしかに、フレームとプランクトンネットの一部しか見えませんでしたよ・・・
ずっと陸上でシミュレーションをしていたため、すっかり忘れていました。。。_(_ _;


あと、当然ながらプランクトンネット保護シートがメインカメラの視界を遮ります。
キャニスター用カメラが使えなくなった今、
ROVは横目で流れていく景色を見ながら彷徨うだけの状態に・・・(T。T)


結局、早々にスラープガンとマニピュレータを使った従来の採集方法に戻しました。。


でも、まだ諦めてはいません!
今回作った採集装置をスクレーパーと併用して、
改造したマニピュレータを使った新たな採集方法を考案中です。

次こそは、でっかいコケムシ群体を隙間に棲んでいる生物もろとも採集してみせます!

2016年10月10日月曜日

淡水コケムシの国際シンポジウム

先週は、韓国で開催された淡水コケムシの国際シンポジウムに参加してきました。
2年前に韓国でオオマリコケムシがちょっとした社会現象になり、
今回は2年間の調査の報告会といった感じです。
2年前のシンポジウムでの発表がきっかけで、コケムシに対する誤解もだいぶ解けたようで、
今回はテレビカメラに囲まれるといったこともなく穏やかに進みました。

プログラムの表紙デザインがオオマリコケムシですね~!

今回は招待の連絡が来た時点で開催日まで一ヶ月をきっていたのですが、
なんとか日程調整と準備も間に合いました。
懐かしい出会いや新たな出会いもあり、それなりに有意義な会議となりました。

せっかく淡水コケムシに関心をもっている人が多いのですから、
防除に向けた研究もいいけど、
これからは生き物そのものの生態をもっと調べたらいいのにな~と思いました。

2016年10月1日土曜日

サクッと切れました。

コケムシに限った話ではありませんが、
海で調査をしていると、いろんな付着生物に遭遇します。
ときには、大事なロガーを付着生物が覆い尽くしてしまっていることも・・・

今回の調査では、海底に半年間設置してあったロガーを潜って回収してきました。
ロガーの表面が付着生物で「もさもさ」になっていたので、
水中で掃除してから持ち帰ろうと思って握りしめたところ・・・
親指をザックリいきました。
一瞬どうなることかと思ったのですが、奇跡的に流血は免れました。
グローブが守ってくれたみたいです!

で、調査を終えてノートに記録を付けようとしたところ、
紙が傷口にジャストフィット。

トドメを刺してしまったようです・・・イタタ。。