2016年5月11日水曜日

学生実習の採泥調査で・・・

本日、学生実習の採泥調査で、自作の洗いカゴがようやくデビューを果たしました。
これまであまり注目されてこなかった小型の生物を観察しました。
得られた生物の一部をご紹介~♪
クーマ
泳ぎまくってました。

タナイス
よちよち動きがかわいい。

ナマコ(無足目)
イカリナマコの仲間でしょうか…

オオウミヒドラ属(Corymorpha sp.)と思われます。
体長や触手数などいろいろと既知種と異なる気がしますが、果たして…

学生実習とはいえ、本日得られたこれらの生物の中にも、
日本初記録種や未記載種が含まれている可能性があります。
ちなみに大部分が大槌初記録ですね~(^_^;)

と、いうわけで…
これらの得られた生物は、さっそく撮影して標本とし、BORASにも登録しました~。


2016年5月8日日曜日

もぐらんぴあで、潜りたい・・・2

『もぐらんぴあ』 の「久慈の海水槽」に早速コケムシらしきものがいて、
興奮しながら次の水槽を覗いてみると…
なんですか、この素敵な水槽は!
付着生物パラダイスじゃないですか!

上からぶら下がってるこの付着板、いい感じに茂ってます(^^)
きれいですね~美しいですね~。

目を凝らしてよーく見てみると…
!!

むむっ!お魚さんの背後、マボヤの根元にたくさん付着しています!

おぉぉ~っ!
もっさもさ。

コケムシとヒドロ虫が混ざって生えています。
細くてまっすぐな軸をもつのはヒドロ虫で、クラゲの仲間です。
細かく枝分かれしてもさもさ感があるのが、コケムシです。
こんな感じ。

ちなみに、このコケムシは枝全体が太いわけではなくて、
細い枝の途中に太い部分が連なっているようにも見えます。
やっぱりツブナリコケムシの仲間なのでしょうか…
場所と時期的には、ツブナリコケムシとホソフサコケムシのどちらも可能性があります。
むぅ…やっぱり気になる~!(>v<)

2016年5月7日土曜日

もぐらんぴあで、潜りたい・・・

岩手県の久慈にある水族館 『もぐらんぴあ』 が、先月末に震災前と同じ場所で再開したと知り、
調査のついでにさっそく行ってみることにしました。

再開後の最初の大型連休とあって、外まで行列が…

ようやく入って石油備蓄基地の解説を見学しながら奥に進むと、いよいよ水槽が見えてきました。
最初の水槽は、「久慈の海水槽」です。
この水槽では「南部もぐり」や「北限の海女」の方々の実演が行われるようです。

大槌湾でも比較的馴染みのある光景で、思わず親近感が沸いてきました。
特にこのロープが…
付着生物研究者の血が騒ぎます。

近づいてみると、イガイ以外にもいろんなものが付着しているようですが…

ん?
この真ん中の白い塊…イガイの足糸ではない!
この群体、この個虫…ひょっとして、コケムシじゃないですか!?

しかもこの群体の形態は、松島でも得られているツブナリコケムシの仲間にそっくりです!
もし、そうだとすると、このコケムシは、、、

未記載種です。

通常こういったロープなどの係留物に付着することが多いのは、
ホソフサコケムシ(Tricellaria occidentalis)なのですが、
ホソフサコケムシはどんなに若くても、こんな風に被覆することはありません。
一方のツブナリコケムシの仲間(Amathia sp.)はというと…
若い群体はこのように被覆することをすでに確認しています。

むぅ…気になります!
手にとって観察して確認することができないのが残念です。。

海女さん、今度潜ったときに、コレ、採ってきてくれませんか…?(>人<)オネガイ

2016年5月2日月曜日

ひょうたん島を眺めながら切れます

大槌のセンターに、ミクロトームなどの組織切片作製器材一式を揃えました。

小物や道具類も万全の体制です。

こういう引出し式の台があると、作業するときだけスペースを増やせるので便利ですね。

ちなみに、この実験台も津波で一度はもみくちゃにされた机なのですが…
さすが昔の実験台は丈夫にできてます。