BORASの基本的な利用方法では、撮影した写真をパソコンでアップロードして、
その画像に対して位置情報や日付を入力していきます。
調査で撮り貯めた生物情報の一括登録や、手持ちの標本整理で利用する場合は、
この手順となります。
一方、フィールドでBORASを利用する場合は、Android版のアプリが便利です。
スマートフォンなどのカメラで撮影した写真を直接アップロードできます。
しかも、GPS機能をONにしておけば、位置情報や日付は自動で入力されます。
たとえば、道を歩いていて変な虫を見つけたとき・・・
BORASアプリを起動して、携帯のカメラで撮影してアップロードさえすれば、
それで生物観察情報(レコード)が一つ完成するのです。
願わくば、写真だけでなく標本も登録してあると、
将来いつでも情報を有効に活かせることができて良いのですが・・・
BORASでは標本の作製・登録は必須ではありません。
こうして完成したレコードには位置情報が含まれているので、
地図表示すると、このように各地点のレコード数を確認することもできます。
昨年10月のドレッジで得られた標本を登録してみました
BORASは現在、東北マリンサイエンスに限定して利用開始していますが、
将来的には研究者に限らず広い分野での利用が検討されています。
今はまだ動き始めたばかりで、不便な部分や改善の余地も沢山残されていますが、
今後それらが解決していけば、いろいろと可能性のあるシステムだと感じました。
個人的には、大槌の調査で得られた標本のデータ整理に、
BORASを利用していこうと考えています。