ソーティングで仕分けられた生き物たちは、その後は麻酔などを経て標本になるわけですが、
固定する前に、なるべく生きた姿の写真を撮影して残すようにしています。
色彩や柔らかい形質など、標本では判別が難しい情報を残すためですが、
その他にも、図鑑作成やアウトリーチ活動にも活用しています。
今回は、2014年の調査では実施できなかった地点でもドレッジを曳きました。
そのおかげか、2014年の調査では得られなかった生き物も多数得られました。
今日はそんな動物たちをいくつかご紹介します。
震災前にも採れたことはありますが、震災後に得られたのはこれが初です。
殻に成長線があるのでそれを数えてみたところ、少なくとも5才以上のようです。
大量に採れて、バットの中が芋洗い状態です。
コブコケムシの仲間です。
これを粉々にせずに上手く採集する方法を模索中・・・
淡い桜色が非常に美しい群体です。
なんだか、しょぼくれた格好をしていますが、海底では立派な御姿なんです…
その様子は、明日ご紹介しますね。
上の種と同じくヤナギウミエラ科の一種だとは思うのですが、
おそらく属が異なります。
ウミエラ同様、サンゴの仲間(刺胞動物)です。
そんなヤギの枝をよーく見てみると…
これ、じつはテヅルモヅルの仲間なんです。
テヅルモヅルはクモヒトデ綱に属すのですが、
この子のように腕が分岐しない種もいるんですね~。
一昨日紹介した、ドレッジの入り口にひっかかって上がってきた大きなもじゃもじゃも、
じつはテヅルモヅルの仲間です。
あちらはもっと細かく腕が分岐していて、なんだか絡まってしまいそうでした・・・。
あそこまで大きいと、標本にするのも一苦労ですが、
こちらの標本は手ごろなサイズだったので、撮影もしやすかったです。