2016年7月24日日曜日

2016年度第一回大槌ドレッジ&ROV調査【その4:砂泥底のROV】

さて、昨日まではドレッジ調査についてご紹介しましたが、
今度はROVを使った調査についてご紹介しましょう!

まずは湾口部の砂泥底での調査。
ここでドレッジを曳くと、大量のコケムシの死殻が得られます。
どんな生き物がいるのか見てみようということで、ROVを潜らせてみると…

あちこちに、ツガルウニがいました。
このウニ、東北の少し深いところには比較的普通に見られるウニらしいのですが、
分類学的にはとても珍しいグループのウニなんだとか。 
今回、1個体をマニピュレータで採集しました。
ドレッジだと壊れてしまうことが多いので、貴重な生きたサンプルが得られて良かったです。

つづいて、ウミエラの仲間です。
昨日ご紹介したウミエラは、へにゃへにゃでなんとも残念な印象でしたが、
海底ではこんなに美しい姿をしています。
この羽のように広がっている部分に触手をもったポリプが並んでいて、
流れてくるプランクトンを捕まえて食べています。

こちらはハナガサクラゲ。
クラゲがなんで海底にへばりついてるんだ?と思いますが、
じつはこのクラゲ、もっぱら底生生活を行っているそうです。
不思議ですね~。

さて、次の生き物は・・・
ん? こちらは・・・
なんでしょう?
ホヤの仲間のように見えますが・・・

幸いドレッジでこれと思われるサンプルが得られているので、
後日、詳細に観察してみます。