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群体性のホヤで、イタボヤの仲間です。
三陸でホヤといえば珍味ですが、こちらは残念ながら食べられません。
さて、この写真では右上と左下で見た目や色がかなり違います。
じつはこれらは別の群体で、写真中央の斜めのラインで2つの群体がまさに衝突しようとしています。
その境界部分に紫色の小さな点が多数集まっているように見えるのがわかりますか?、
これは、イタボヤの仲間が群体の周りにもつ「アンプラ」と呼ばれる血管末端の肥大部です。
イタボヤの仲間はアンプラが接触することで、自己・非自己認識を行うことが知られています。
2つの群体が癒合できるか否かは遺伝子レベルで決まっており、
群体が癒合する場合は癒合血管が生じて血球の交流がはじまるのですが、
癒合しない場合はこの部分で壊死が起こります。
まさに戦いの最前線というわけです。
このように、付着板の上では付着生物たちによる場所を巡る争いが静かに始まろうとしているのでした。
そして、じつはこの時すでに、別のところで異種間の戦いが始まっていたのでした…。
次回はその様子を多くの写真を交えてお伝えします!
25 May 2014