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先日こちらのブログで、宴会の席に出てくる貝殻にコケムシが付着している例を紹介しました。
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『忘年会の席で』
これからは、意外と身近なところに潜んでいるこんなコケムシたちも定期的に紹介していきます。
さて、今回紹介するのは...昆布。
日本食には欠かせない海藻ですが、じつはコケムシが付着する基質としても大活躍するのです。
今回は、特に付着生物が多そうな根コンブを観察してみましょう。
注: 念のため商品のラベルは伏せておきますが、コケムシは人体には無害ですのでご安心ください。
袋から取り出してみます。
やっぱり何か付いています。
注: 何度も言いますが、コケムシは無害です。
拡大してみると...
小さな部屋がたくさん集まっています!
これこそ、まさにコケムシです。
これはキタウスコケムシ(Celleporella hyalina)というコケムシで、本州以北の比較的浅い沿岸域で普通にみられる種類です。
注: 何度も何度も言いますが、コケムシは無害ですし、もしかすると動物性のダシが昆布ダシに加わることで美味しさの相乗効果が・・・あったらいいなぁ。
ちなみに、こちらは大槌湾の水中で見つけたコンブに付着したコケムシ。
浅い海で広くみられるサメハダコケムシ(Jelliyella tuberculata)という種類で、コンブに付着する代表的なコケムシです。
根コンブに付着したものとは異なり、平べったい網目状の群体をしています。
このように、コンブに付着したコケムシにもいろんなかたちの種類がいます。
最近は、ちりめんじゃこの中に混ざっている小型の動物が「チリモン」と呼ばれたりもしていますが、
貝殻やコンブの上に付着したコケムシを「コケモン」と称して探してみてはいかがでしょう?
7 Jan. 2014