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先日、韓国で開催された国際コケムシセミナーに招待講演者として参加してきました。
韓国では今年、河川でオオマリコケムシが大発生して話題になっています。
そんな中、コケムシについて正しい知識を得ることを目的として開催されたのが、この国際セミナーです。
とはいえ、淡水コケムシ研究者は世界的にも非常に少ないのです…。
講演は英語/韓国語の同時通訳付きでしたが、みなさん熱心に耳を傾けてくださいました。
淡水コケムシ全般のお話から、日本における多様性や季節消長、日本でのオオマリコケムシの分布の推移について話しました。
最後にはパネルディスカッションも開催されました。
韓国の淡水コケムシについては、どのような種が生息しているかもきちんと整理されていないことから、
生態や防除の話と並行して分類についても理解を深める必要があることを力説してきました。
分類学の重要性を語ってきました!
さて、国際セミナーも終わり、夜の街に繰り出したときのこと…
道行く人が気になる物を持っていました。
それは、大きな長いコイル状のもの…
その形態が、もう、化石種のコケムシにしか見えなかったのです!
さっそく探してみたところ、ついに見つけました!
いた!
うおぉっ! これです! アルキメデス!!
ちなみに、本物のコケムシ化石の写真はこちら ↓
どうですか?
そっくりじゃありませんか?
生きていた当時の姿は、螺旋状に巻いたレース状の群体だったようです。
レース状の部分は壊れやすかったため、コイル状の軸の部分だけの化石がよく産出します。
この形状がアルキメデスの考案したスクリューに似ていることから、
Archimedesという属名が付けられたユニークな種類なのです。
コケムシの多様で美しいかたちは、どんなに見ても飽きないですね~(´▽`)
4 Sep. 2014