2014年10月27日月曜日

追い込まれて、かきました。

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この時期、卒業を控えた学生の方々は忙しい日々を送っていることでしょう。
特に卒業論文や修士論文、博士論文に追い込みをかけている学生の中には、
ある種のトランス状態に突入している人もいるかもしれません。
かく言う私も学生時代、年始は日付の境界が曖昧な日々を送っておりました。
特に修士論文を書いていた頃は……


当時、私は北の方の大学院に在籍していました。
私自身は雪がほとんど降らない土地の出身だったため、雪国の冬は楽しくて仕方ありませんでした。
とはいえ、身近な人たちはみんな雪に飽きてしまった人たちばかりだったので、
私は基本的に一人で雪を楽しんでおりました。

夜中に小さな雪だるまを沢山作って駐車場の脇に並べるとか…
早朝にご近所のアパートの入口まで雪かきをして綺麗に道を作ってみるとか。。

そして修士論文を執筆しながら迎えたある年のお正月…
研究室の窓から、自分の車しかいない真っ白な駐車場を見下ろして、
そこに轍(わだち)でコケムシを描いてみようと思い立ちました。 (←いろいろおかしい)

この駐車場がキャンバスです。

当時は淡水産のハネコケムシ科の系統分類をまとめていたので、
描こうとしたコケムシはこんなイメージでした ↓

そして、私が描いた作品が、こちら ↓
コケムシ…に見えなくもない…かな。。

どうせハネコケムシ科を描くなら、わざわざ触手冠にしなくても、
樹枝状の群体を描けば良かったんじゃないかと後になって思いました。

この画は約1時間後に早朝の除雪作業で消えてしまいましたが、
タイヤで踏み固められた雪は硬い氷となって、その痕跡は数日間残り続けました。

こんなことをしながら、私は追い込まれてなんとか修士論文を書き上げたのでした。

…と、そんな昔のことを思い出しつつ、今まさに追い込みをかけて闘っている学生の皆様を応援しています!

22 Jan. 2014